【VA-11 Hall-A】未来のバーで展開されるヒューマンドラマ【Cyberpunk Bartender Action】
VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action on Steam
どんなゲームか…
アンドロイドと人間が対等に暮らしている未来のディストピアの街が舞台。そこでバーテンダーとなって、お酒を提供して客の話を聞く形式のノベルゲーム。客には義手のハッカー、アンドロイドのセックスワーカー、探偵と幾多の職業の人が訪れてくる。彼らの愚痴を聞いていくと、その人の物語や価値観が見え、心動かされる話も多い。ヒューマンドラマが好きな人は絶対的にオススメ。
そんなに自分を責めるものではありません。
その調子で続けていたら、自分を許せる日も来なくなってしまいます。
自己嫌悪は穴を掘るのと一緒。
その穴は二度と埋まることはありません。~ゲーム中の台詞~
ゲームパートのカクテルを作る部分はPapers, Pleaseに近い印象を受けるが、作業手順が増えることはない。注文時に謎かけをする客や甘くて冷たいカクテル等と商品名を言わない客がいる。注文を無視し、酔わせることで特別な会話を聞き出せることも…。
※注意点:対象年齢が17歳以上。お酒の席もあって会話に生々しいポルノ要素がとても多いので苦手な人は注意。性交の話が当たり前のように出てきます。
感想
ディストピアにある小さなオアシス【VA-11 Hall-A】のバーでは、誰もが素直で優しくなれる。このゲームを通して、足りないものが満たされていくような感覚になり、心を落ち着かせリラックスしてプレイできた。音楽もすごい良くて、作業用BGMとしてゲームを起動するくらいに最高。
ロボット三原則が昔に廃止されている設定は本当興味深い意見で、そんな優しい世界が本当に来ると良いですね。
余談…
世界観がとても魅力的で、未来なのにどこかリアルに感じるのは開発会社が住んでいたベネズエラの国情を表現していたからだと思う。ゲーム中に読める新聞の内容でも読み取れて興味深かった。犯罪で腐敗し、民衆が国軍をリンチする状況。物資の供給不足や移住問題。その中でも、普通に仕事をして暮らしている人々が主人公のジルだろう。※ゲーム内でも80ドルではまともな食事はできないと言われ、テレビに表示される「低価格のカップラーメン」は59.99ドルもする…とインフレ状態もわかる。(実際ベネズエラは300万%のインフレが起きている)
扇風機の名前が仮面ライダーWだったり、カクテルにもパロディも多いのも面白った。
【Pool Panic】ビリヤードの概念のぶっ壊すカオスゲーム
Pool Panic on Steam (1,520円)
玉が自由に動き回って逃げたり、手玉も動いて好きな場所から打てちゃう!
落ちる床を利用して落としたり、高速に動き回るバイクから蹴落とすモードまで様々ある。手玉(白玉)が落ちてはいけない。最後に8ボールを落とすいう部分が唯一のビリヤード要素かもしれない。
クリアするだけならゴリ押しでも行けるし、全ステージ好きな場所から遊べるのが良い。スピードクリア、最小手順クリア等の条件クリアはかなり難しく、やりごたえがある。ステージによってパズルやアクション要素が強く新鮮な感覚で常にプレイできるのは楽しかった。
【obduction】高難易度パズルアドベンチャー
Steam:Obduction(2,980円:日本語化有り)
GOG版も日本語化可能。※最新のVerで日本語化するとメモ等は日本語化されないので注意。
世界観が日常的な建造物と異星の未知の物体が入り混じっている感じがとてもワクワクさせる作りですぐにこのゲームに引き込まれた。そして、何故この惑星に人が住んでいるか。人が消えて居ない謎に迫っていく感じも面白い。
プレイした感想
自分がプレイしたアドベンチャーパズルの中でも群を抜いて難しかったゲームです。『MYST』の制作陣が関わってるだけあって本当に難しい。基本的にノーヒント。観察力がかなり必要なゲームで、メモや手に取れるアイテムは隅々までヒントがないかよく確認することが大切です。また、配線等を追って元を探ったり注意深く観察し、アイテムを関連付ける必要があります。今自分が何をしたくて、そのために何をする必要があるのか。1つ1つ遡り、時間掛ければ必ず解けるんだけど、難しい。
更にはMAPを行ったり来たりと何度も往復し、何かスイッチを押すことに成功したら前に使った仕掛けが再利用できないか、行けなかった場所はどうなったのかの確認が必要になってくる。その分解けた時の達成感はデカい。
全3ステージあり、最初のステージHunrathをクリアした時点で完全に燃え尽きてしまいました。それだけやりごたえのあるパズルなので是非挑戦してみてください。
【There's a Butcher Around】運ゲー隠れんぼ【100円ゲー】
There's a Butcher Around (100円)
殺人鬼から逃れて生き残れ!超運ゲー隠れんぼ!!
9箇所ある場所から、好きな場所に隠れる→殺人鬼がランダムで1箇所襲う。襲われた場所は使えず、8人でまた隠れる。
人数が1人、また1人と減り1/8,1/7…1/2と最後の1人として生き残れば勝ちになるシンプルゲーム。結構ドキドキして面白かった。
自分は1回目でクリア出来たけど、運が悪いと1時間くらいはかかるそうです。
【Paratopic】レトロなグラフィックで…<<テープを再生しないでください>>
Paratopic on Steam(620円)
40分程で終わるアドベンチャーゲームでホラー要素は少なめ。PS1時代を思わせるレトロなグラフィックで、様々なシーンが切り取られるようにスキップして体験していく。
車を運転していると思ったら突然、森の中へ飛ばされる。
David Lynchに影響されたゲームと書いてあるだけあって、とにかく奇妙で不気味で、「何が起こっているの!?」と理解できないホラーとは別の怖さがあった。シーンが次々とスキップされ、混乱させるのが狙いなのだろうけど、演出に見事ハマってしまった。
かなり人を選ぶ作品なので、ウォーキングシミュレーターと受け取ると退屈に感じるかもしれない。ラジオ部分が英語字幕がなくて理解できなかったのは少し残念だった。あと、選択によって多少演出が変わるっぽい。
【Branching Paths】日本のインディーイベントにスポットを当てたドキュメンタリー【感想】
Branching Paths on Steam (980円:日本語有り)
『Branching Paths』は日本のインディーゲームに興味がある人、ゲーム開発をしている人にオススメの作品で、開発者のインタビューと日本のインディーゲームイベントがメインに取り上げられています。
今でこそSwitchやPS4で多くのインディーゲームが移植され遊ばれているが、当時の日本ではインディーゲームをメディアが取り上げる機会がないので認知度が低く、発信するイベントもない状態だった。多くがPCゲームのみで、コミックマーケットで同人ゲームとして手売りする存在に近かった。しかし、BitSummitの発足をキッカケに東京ゲームショーでもインディーゲームが出展する事で、メディアでも取り上げるようになりインディー市場が大きく変化していく様子が見られる。
開発者のインタビューでは、ゲーム作成するキッカケや海外展開するべき内容等、日本ならではの開発環境も聞くことができる。開発者同士が集まるコミュニティ「PICOTACHI」ついては、アドバイスをし、刺激を与える良い開発環境が出来ている事が知れる。今は多くのパブリッシャーが協力的でゲームを販売しやすい環境も整いつつあり、日本のインディーゲーム市場の明るい情報もあるが、年々スマホゲームのブースが増え、日本のコンシューマー市場が縮小している様子も少し取り上げられていた。
Indie Game: The Movieの様なドキュメンタリーと違い、本当にインタビュー記事を動画にしたって感じに近い。それでも日本のインディーゲーム開発環境を知るという意味では、とても良い内容だったので満足しています。
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個人的メモ
2010年頃『Minecraft』『Super Meat Boy』『Braid』の作品をキッカケに大きなインディー旋風が巻き起こり、日本のインディー作品にも興味を持たれ始めた。※初めてSteamで発売された日本の同人ゲーム『Recettear: An Item Shop's Tale』はbundle売りではあるが、販売から3ヶ月で10万本の売り上げた。これを機に日本のインディー市場に大きな可能性があると見出され、多くの日本産インディーゲームがSteamで販売されていったと思う。
【spooky's jump scare mansion】ドアから逃げずに向き合わなければならない【ホラー】
Steam:Spooky's Jump Scare Mansion (無料)
丘の上の古い屋敷を知っているだろうか?噂によるとあそこは幽霊屋敷だと聞く…。
歴史愛好家の主人公は探究心が抑えられず、その屋敷に踏み入れた。屋敷の主オバケのスプーキーちゃんに出会い「秘密を知りたければ1000のドアを潜り抜けてきなさい。」と告げられる。僕は言われるがまま最初のドアを開いた…。
屋敷の主のスプーキーちゃん。とても可愛い。彼女の仕掛ける罠もとても可愛らしい。壁から看板が出てきて、効果音が「ピロリン♪」と鳴って驚かせてくる。ホラーゲームが苦手な僕でも安心だ。
…と行かないのが、この幽霊屋敷。OUTLASTよろしく恐怖の鬼ごっこがスタートする。 追いかけてくるだけならいいが、音や視覚的にも恐怖を与え、精神を削りに来る。基本的に一方的に逃げられるのだが、進んだ先が行き止まりだったり、ドアがロックされて開かなかった時の焦燥感はハンパない。振り返る時には、もう眼の前に…(※部屋の形はランダムパターンで、覚えることができる。)
更に、追手から必死に逃げてる時にあの"可愛い看板"が「ピロリン♪」と不意打ちされた日には「うわあああ」と思わず声を上げてしまう。非常に怖がらせ方が上手いゲームである。追手は部屋を重ねるごとに新種が現れ、個体によってギミックが変わってくる。これがまた怖くて、アイツだけは来ないでくれ…頼む…と祈りたくなるだろう。
序盤は50部屋毎にセーブが出来て、そこが唯一の安らぎの場所である。ソコには主人公より前に屋敷に訪れてた人のメモ書きが残っている…しかし徐々に狂っていく様子が見られる。この地獄の堂々巡りのように永遠に続く部屋に本当に終わりはあるのだろうか?自分もメモを残した人のようになってしまうのではないだろうか?…500、600部屋…感覚が麻痺してくる。もれなく自分は夢の中でもドアを開け続ける悪夢を見た。
余談:バイオハザードやゼルダの伝説等の日本ゲームのパロディが多いのもオススメポイント。以前にHD版をプレイしていたのですが、SSを取るために再プレイした…が、声を何度か上げるくらいに怖かった。もう一度1000部屋くぐり抜ける心の強さと自信は僕にはもうない。本当にあの可愛い看板でビックリするんだよ…。
ファイルやログを読むとあの『かわいい看板』では4人心臓発作で●しているらしい…。メモ等を読むと追手の存在理由やスプーキーの事がわかっていく。
この歌すごい好き。大好き。